「今日はどこへ行くの?」

 

Ringing

 

きらきらと光り輝く照明が街の至る所で見かけられる。
赤い服を着た、この時期にたくさん出現するサンタさんを何人も発見したし、クリスマス寒波だというのに周りはカップルばかりだ。
…私も人のことは言えないが。

「知りたい?」
「どうせ、また『内緒』でしょ?」
「今日は教えてあげるよ。」
「へぇー、珍しい。」
「ココだよ。」

ココ?
ちょっと寂れた何もないただの広場だけど。何を勿体ぶっているんだろう。
いつもよりソワソワしてる感じが伝わってくる。
周助は腕時計を見てクスッと笑った。

「あと5秒、4,3,2,1...」
「…っ!?まぶしっ…!」

急に辺りが明るくなって、思わず目を閉じた。
次に目を開けたとき、何も無かった広場は大きく変貌していた。

「すごい...キレイ...」
「ホログラムのクリスマスツリーだよ。こんなにキレイなのに、あまり知られてないみたいなんだ。どう、気に入ってくれた?」
「うん。ありがと、周助。」
「大好きだよ、。」

 

−Fin−

 

(2011/12/22)