at the castle...

 

Fruit Dracula

 

「本当によろしいのですか?」
「何がだい?」
「大切なリンゴジュースを、このようなお風呂になさって…」

周助は城にある一番大きな大浴場をのために改装した。
というのも、衝動にかられて彼女を咬んでしまうことを酷く恐れていたからだ。

に何かあったら困るからね。君がドラキュラになってしまったら、取り返しがつかない。」
「…周助様に噛まれるのは怖くないです。」
「僕はを魅力的だと思っているよ。だけど、それがだからか、人間だからなのかは僕にはわからない。もしも君が吸血鬼になって、僕の気持ちが薄れてしまうのが怖いんだ。」
「このリンゴジュースのように温かい周助様のお心だけで私は嬉しいです。たとえ、そのような時が訪れても。」

クスっと笑うと、周助はと唇を重ねた。ちゃぽん、と甘酸っぱい湯の跳ねる音だけが聞こえる。
互いの息遣いが心なしか大きく感じる。
周助は唇から離れると、半分湯に浸かったの乳房を下から上へ舐める。

「あ…」
「…おいしい。」

血の飢えをジュースで紛らわせる表情が辛い。
浴槽の縁にしがみついていた手を周助の首にまわして抱き寄せた。

…?」
「咬んでも…構いません。」

あと数センチで頸動脈が牙にかかる距離。
本能的に咬みつきたくなるのを周助は必死に抑えた。

「…駄目だ。僕にはできない。」
「周助様…あぁっ…!」

下へ伸びた手は小さな突起に触れると同時に、花弁の割れ目に指が入り込む。
気持ちいい部位を探すように、ナカで周助の指が入り込む。

「ああぁんっ…やぁっ…!」

大浴場全体に声が反響して、は羞恥で顔が赤くなった。
口で押さえても声が出てしまう。

「我慢しなくていいよ。僕たち二人しかいないんだから。」
「で…でも…ああぁっ…んっ…ぁっ―あっ!」

弱い部分を集中的に攻められて、だけ先に達した。
快感の余韻に浸っている間もなく、"周助"がナカへナカへとゆっくり進んできた。

「…くっ…はぁ…」
「ふぁっ…熱っ…い…あぁんっ、もっと…突い…て…!」
「クスッ、は正直だね。」

ジュースを飲む回数が増えてきた。

(このままでは…)

勢いで咬んでしまわないか焦りつつも、周助はの腰を引き寄せ、最奥を突いた。

…好きだよ。」
「ふあっ…ぁぁあああ―!」

愛液が胎内をめぐり、2人は果てた。
君と、いつまでも。
僕はずっと君を愛していたい。

 

−Fin−

 

(2011/06/07)