動物病院から葉書が来ていた。

 

CATS!CATS!CATS!

 

どうやら定期検診の月らしい。時間が空いたから、今から連れて行かないといけない。
我が家の可愛いにゃんこ。

「おいでおいで〜。」

が呼びかけると、にゃんこはすぐに振り向いて足元にすり寄ってきた。
抱え上げると、些かずっしりと腕に重さが伝わってくる。少し太った?
運動はしているはずなのに、いつの間にかおデブになっていたらしい。

「ほら。病院行こうね。」
「にゃー」

にゃんこはやる気のない返事をした。



診察待ちをしていると、診察室から患者さんのご家族が外に出てきた。
ご家族の顔を見て、は絶句した。

「えっ…!」
「おぉっ、じゃん。」
「菊丸君もここ来るの!?」


隠れ家みたいな病院だから、知り合いは誰も来ないと思ってたのに、
ここで遭遇してしまうとは予想外だ。

「オウム飼ってるんだね。」
「そうなんだよー。風邪引いちゃったみたいでさ。はずいぶん大きい猫だね。」
「え、そ、そんなに大きい?太りすぎたかな…」
「なんて名前?」
「えっと…」

にゃんこの名前を聞かれて、は口ごもった。
菊丸はにゃんこをじゃらしながら、笑顔で返答を待っている。

「え、なになに、変な名前?」
「そういうわけじゃないけど…とっても良い名前。」
「ふーん。」

そうこうしている間に、受付の人がこちらにチラリと目配せした。
にゃんこの診察の順番がまわってきたようだ。

「診察してくるね。」
「またねー!」
えいじ君、中へどうぞ。』
「えぇ、俺!?」

菊丸が名前を呼んだ方を向く頃には、既にの姿は診察室へと消えていた。

 

−Fin−

 

(2012/07/14)