「ねぇ、クラウザー。」
あの日から私の全て君に独占されてたのよ
寝ぼけ眼を擦りながら、少し気怠そうに上体を起こした。
クラウザーは声がした方に向かって返した。
「なんだ?」
「向こうってどんな感じだろう。」
「どこのことだ。」
「黄泉の世界。」
真剣な面持ちで見つめていたが、はすぐに表情を取り戻した。
鬱陶しそうな前髪ごと後ろにかき上げて笑った。
「なーんてね、冗談よ。」
「お前の冗談は笑えないな。」
「私だって一応心配してるのよ。」
「本当か?」
信用ならないなと鼻で笑われたことにムッとしたが鼻で笑った。
どうにもこうにも、行き場のない気持ちにさせられたクラウザーはもちもちしたの両ほっぺをつねってやった。
−Fin−
(2013/09/11)
水瀬様のバイオ夢企画サイト『Darling』に提出した作品です。